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理学療法士による体の痛みに関する情報発信を始めました 初回は腰痛の話
- 2016年11月24日
- ブログ
腰痛の話①
腰痛…辛いですね。
腰が痛いと、首を動かしても、手を動かしても、足を動かしても痛い。咳やくしゃみが出ようものなら、もう大の大人が泣いてしまうほどの激痛に見舞われることもありますね。
月(にくづき:人の体に関する部首)に要(かなめ)とは全くその通りだと納得してしまいます。
日本人の10人に一人が腰痛持ちであり、また90%が一生に一度は腰痛を経験するというデータもあり、本当に我々日本人にとって最も身近な病の一つと言っても過言ではないでしょう。
だからこそ、腰痛の話題はテレビや雑誌やネット上に溢れています。
「その腰痛自分で治せます」
「長年の腰痛が噓のようになくなる魔法の体操」
このような見出しを皆さんもよく見かけると思います。
果たして本当にそうなのでしょうか?
全く噓と言う訳ではないですが、すべての人に当てはまるはずがないのではないかと私は思います。
皆さんの中に、テレビで紹介された体操を実際にやってみて、更に腰が痛くなったと言う経験がある人はいませんか?
その証拠に画面や紙面の隅に小さく「痛みの出る方は運動を中止してください」という注意書きが大抵出ています。
「腹筋が弱いから腰が痛くなる」と言われ一生懸命腹筋をした結果、腰の痛みが治りましたか?腹筋が強ければ腰痛にならないのであれば、アスリートに腰痛持ちはいないことになってしまいます。
運動自体が決して悪い訳ではありません。
腰痛を予防する為には体幹部のインナーマッスル(いわゆる腹筋の奥にある筋肉)を鍛える必要があるのですが、インナーマッスルだけを働かすことは非常に難しいのです。
そもそも腰痛持ちの人はそのインナーマッスルを上手に使うことができないので腰痛になっているわけで、動きだけ真似してみてもインナーマッスルは全然働かず、かえって腰痛を悪化させてしまうという結果になります。
ストレッチもよく紹介されていますが、実際最も伸ばしたい場所の筋肉は凝り固まっているので伸ばすことができず、不必要な箇所が伸びるだけとなってしまいます。
更に、ここが一番大切なのですが、腰痛の原因は人それぞれ違うと言うことが大前提にあるのにもかかわらず、そこに触れていないのが問題ではないかと思うのです。
・反り腰の人
・猫背の人
・重いものを持つ生活習慣がある人
・椎間板ヘルニアや変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症、その他腰に関する疾患がある人
・手や足にシビレのある人等々
ここに掲げた例はほんの一部ですが、腰痛の原因はそれぞれ違うのに、みな同じ運動で痛みが本当に取れるのでしょうか?
もっと言えば、同じ病名の人でも今持っている痛みの原因はそれぞれ違います。
例えば「椎間板ヘルニア」と診断された人がいたとします。元々の症状を無意識にかばううちに別の場所に負担がおこり、二次的、三次的痛みを起こしていきます。
現在あなたを最も苦しめている痛みは、もしかしたら三次的、四次的な痛みの可能性があるかもしれません。長い間腰痛を患っている人は痛みに痛みが絡まって、もつれた糸のような状態になっていることがほとんどです。
ですから、痛いところをマッサージしたり、湿布を張ったりしても根本的な原因の解決には至らず、痛みがぶり返すのです。
私たちセラピストはその絡まった糸をほどいていくことをお手伝いすることができます。そして、それが最も大切であると考えています。
あなたの腰痛この機会に専門家に相談して、もつれた糸を解いてみてはいかがでしょう
リハビリテーション